旭川東高等学校東京同窓会
同好会

◎さんぽを楽しむ会

第12回 増上寺・旧芝離宮恩賜庭園周辺
     の文学歴史散歩

2014年5月28日(水)に開催されました。

同好会

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開催日時

平成26年5月28日(水)10:00~

コース

芝の大門に集合(10:00)
→増上寺→芝公園→海上公園→北海道グルメ日本橋亭浜松町店にて昼食

 

実施概要

 5月28日、旭川東高等学校東京同窓会第12回「さんぽを楽しむ会」は、「増上寺・旧芝離宮恩賜庭園周辺」の文学歴史散歩を、東高1期から27期までの総勢19名の参加で実施しました。当日は初夏のやや汗ばむ陽気ではありましたが、日陰を吹く風がさわやかなさんぽ日和でした。今回も第3回より続いてわかりやすい説明が好評の郷土史家渡辺功一さんのご案内です。

 

 午前10時に芝の大門に集合。前回はスカイツリーでしたが、今回は東京タワーのお膝元増上寺を目指して出発しました。増上寺会館に立ち寄り、そこから増上寺のお坊さん松永さんの案内で山内をめぐりました。芝増上寺といえば、上野寛永寺と並び、徳川将軍家の菩提寺として知られています。

 

 まずは、普段は非公開の二代将軍徳川秀忠公をはじめとして六人の将軍とその妻たちが眠る徳川将軍家霊廟(増上寺御霊屋(おたまや))へ。ここには、二代秀忠公・六代家宣公・七代家継公・九代家重公・十二代家慶公・十四代家茂公の六人の将軍のほか、二代秀忠公夫人のお江(江与)や十四代家茂公夫人である皇女和宮等も埋葬されています。青銅製の宝塔が豪勢で、石塔はやや質素とのこと。仲良く並ぶ十四代家茂公の墓が石塔で明治時代に入ってから亡くなった和宮の宝塔は青銅製ということに、歴史の綾を見たような気がしました。江戸時代は、現在の境内の北と南に壮麗な霊廟が建ち並び、南側の秀忠公の霊廟には五重塔がそびえていました。残念なことに昭和20年3月10日と5月25日の空襲で建造物群のほとんどが焼失してしまいました。

 

 次に向かったのは、徳川家康公が尊崇した黒本尊と呼ばれる阿弥陀如来の秘仏が安置されている安国殿。そこには和宮の銅像や焼け残った徳川将軍の位牌もありました。安国殿から江戸っ子の鐘と親しまれた大きな鐘がある鐘楼堂へ向いました。あまりの大きさに運搬が困難だったため、第二次世界大戦の際も供出を免れたといいます。江戸の街に朝夕に時を告げた鐘は、「今鳴るは芝か上野か浅草か」と川柳に謳われたものです。国指定重要文化財の朱塗り三門(三解脱門)の前を通り、経蔵へ。経蔵には家康公が集めた宋版・元版・高麗版の大蔵経(国指定重要文化財)が納められていました。内部中央には八角形の輪蔵があります。輪蔵は回転式書架で、回転させるとそれだけで経典を読んだことになるというものです。頑丈な作りなので回しても大丈夫とのことなので全員で回し、5000巻余の経典を読んだことになりました。

 

 増上寺を後にして、芝公園内を移動。都内最大級の古墳である芝丸山古墳を眺め、芝東照宮へ。ここには三代将軍家光公が植えたと伝えられる大イチョウがあります。芝公園から新宿御苑を水源とする古川沿いにその河口まで歩きました。ちなみに古川は渋谷区内では渋谷川といい名前が変わるということや、古川にかかる将監(しょうげん)橋の名前は江戸時代の役人岡田将監にちなむなど渡辺さんの説明を聞き、JRの線路をくぐると潮の香が漂ってきます。もうすぐそこは、東京湾です。

 

 整備された海上公園で、御座船安宅丸や松本零士プロデュースのホタルナが舫う日の出桟橋や、遠くのレインボーブリッジ、フジテレビ本社ビルを眺めました。海辺から旧芝離宮恩賜庭園前を通って、昼食会場へ向かいました(予定していた旧芝離宮恩賜庭園は、時間の都合で割愛)。昼食は、北海道グルメ日本橋亭浜松町店で、近況報告などで談笑し、美味しい食事とアルコールを満喫しました。最後に朝比奈幹事の相撲甚句「東京名所」で締めくくりました。

 

 今回は約1万歩のさんぽで、江戸の街の歴史を知る楽しくて為になるひと時を過ごしました。いつもながら、見慣れた街の中の江戸情緒を教えてくださる渡辺さんに、改めて感謝します。

 

 次回秋は11月22日の土曜日に実施します。場所は未定ですが、江戸四宿の千住・品川・内藤新宿・板橋の何れかの宿場町へ出かける予定です。初めて土曜日に開催します。ますますお元気な先輩はもとより、若手現役世代の皆様の参加をお待ちしております。

(27期 砂澤祐子記)